「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」のステップ①は、
『テーマ設定』です。
テーマとは、
「何を研究し何を明らかにした(い)のか」
「何のために何を研究したのか」
という研究論文の明確な目的です。
そしてテーマタイトルは、その研究対象を「どのような観点・切り口から考察」し、
「どんなアプローチを試みたか」を表明するワンフレーズ。
それがタイトルの基本です。
この『テーマ設定』で最も気を付けたいことの一つは、
壮大なテーマには落とし穴があるってこと。
壮大といえば聞こえはいいけれど、それは漠然としていることに他なりません。
漠然と領域が広いほど、調べるにせよ書くにせよ収拾がつかなくなりがちです。
例えば、
「人間とは何か」という漠然としたテーマと、
「人間のアイドル願望はどこから生じるのか」という絞り込んだテーマを比べてください。
どちらが研究しやすいでしょうか?
どちらが切り口としてインパクトがあるでしょうか?
どちらがまとめやすいでしょうか?わかりますよね。
テーマは広ければどうしても内容は浅くなる。
したがって薄っぺらでインパクトのない論文、ありきたりな文献の寄せ集めになりがちです。
時間かかったわりに、つまらない論文にしないためには、
徹底的にテーマを絞り込み、斬新で個性的な切り口を見つける。
それができれば、時間もかからず、充実した内容の、インパクトある論文になります。
では具体的には、テーマを絞り込み、斬新な切り口を見つけるにはどうしたらいいのか。
本著にある数種類の「パターン」を使うと見つけやすくなります。
その一つが「アプローチ別」によるテーマの絞り込み法。
例えば、
「犯罪防止」という大きな漠然としたテーマがまず浮かんだとします。
そうしたら、犯罪を防ぐにはどんなアプローチの仕方がある?と考えをめぐらしてみます。
いろいろ考えられるでしょうが、次のような観点が出てくるのでは―。
①取り締まり強化による…>警察や自警団の活動を拡大・充実させる
②環境浄化・整備による…>殺伐とした犯罪の温床をクリーンアップする
③ビッグデータ活用による…>シカゴの殺人予報地図のようにITを駆使する
④地域コミュニティ育成による…>地域の交流を盛んにし、地域を見守る目、見回る目を育てる
このように「アプローチ別」というパターンに当てはめてみるだけでも
切り口、観点がいくつか見えてくるはずです。
詳しくは、また後述しますが、
その前に、「漠然としたテーマさえも決めかねている」という人もいるでしょう。
次の章「ジャンルや方向性でお悩みのあなたは…」で、
そのヒントをつかんでください。
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