2016年5月15日日曜日

【01】ある学生の卒論3つの悩み

ズルズル過ぎていく月日―。

なかなか手が付けられない、気が進まない。

めざすゴールは霧の中…。


卒論に限らず、誰もがそんなモヤモヤ感&ヤキモキ感を抱いた経験はあるのでは?

もちろんかくいう、企画書やコラム、テキストなど物書き・編集を稼業にする筆者もそう。

いわんや学生さんをや―

というわけで作ってみたのが「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」です。




過去の卒論指導やプレゼン授業の経験から「卒論の壁」が幾つかわかりました。

期限も迫った晩秋のある日、

「先生、もーダメかもー」と弱音を吐きつつ、ある男子学生がやってきました。

諦めかけていた彼は、次のような悩みをうちあけました。


【お悩み①】Webで調べものや作業しているとつい他ごとに走ってしまう

【お悩み②】何をテーマにどうまとめたらいいのか見当がつかない

【お悩み③】長文なんて書けない

というもの。


【お悩み①】は、情報の迷宮に入り込み、惑わされ、化かされ、誘惑につられ、つい脱線してしまう。

ならば対策を2つ。

<A>家がダメなら、カフェとか図書館を利用する。まわりの眼でもって誘惑を遮る、という対処法。

そしてもう一つ大事なのが、

<B>ネットという迷宮には必ず“羅針盤”(方位磁石)を持って入るようにする。

つまり、調べ物には際限がなく、情報の海ではとかく流されやすい。

だから卒論の『プロット(構成)』や『課題・問い』の設定をまずは先行させる。

そうした『プロット(構成)』や『課題・問い』の中から一つか二つを選び、

それを“羅針盤”として、フラフラ流されないようにする。目移りを防ぐというもの。

詳しくは後述しますが、

そんなことを含め、3つのステップとそのコツをいくつかアドバイスし、話し合い、

「こうすれば君にできないわけがない」と励ましました。


それから3か月後、諦めかけていた彼は、なんと!ビジネスコース学生の中で最優秀に選ばれました。

ちなみに私は指導だけ、審査や発表会には立ち会っていません。

彼からお礼のメールが届き、初めてそれを知りました。


その3つのステップが―、

STEP(1)テーマ(命題)設定

STEP(2)クエスチョン(問い・課題)設定

STEP(3)シナリオ(プロット)設定

です。

この3つを順にではなく、できるところから手を付けていくのが最大のコツ。



この3つのステップをこなしていけば、論文の輪郭ができあがる。

またそのためのヒントワードや設問、タイトル例などをA4シート2枚にまとめたのが

「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」です。

当ブログではそれを公開し、順次解説していこうと思います。


PS:
このたびの熊本地震で大学や学生さんも直接的、間接的な被害をうけ、
学業にも支障が出ているようです。
いまは卒論どころじゃないという方もいるのかもしれません。

でももし、震災の影響や諸事情で、「卒論に困っている」という学生さんには、
個別の相談にものり、力になれればと思っています(もちろん無料で)ので、
気軽に問い合わせくださいね♪


tacky.meigei@gmail.com
滝沢 彰



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