2016年5月31日火曜日

【06】斬新な切り口の卒論テーマどう探す?#02

<2>時間・空間・人間―、3つのカテゴリーから切り口を探ろう!(3間考察法)


食材は、縦・横・斜め、その切り方によって味や食感が変わるといいます。

卒論も同じ。どの素材のどんな部分をどう切りとって論じるのか、

その切り口次第で似通ったテーマ=素材でも、その出来栄えは天と地ほど違ってきます。


従って、始めの段階でどれだけ多様な切り口を見つけられるかが、

最大のコツであり難関といえます。

では、そんな最初の難関をどう突破すればいいのか。

そこで試してほしいのが3間思考法

「時間・空間・人間」の3つの基本カテゴリーに分け、それぞれの切り口を探る思考法です。


3間をワンフレーズで表現すれば―、

>いつにフォーカスするのか(時間⇒時間帯・曜日・時期・時代など)

>どこに照準を合わせるのか(空間⇒場所・環境・位置など


>どんな人に注目・着目するのか(人間⇒人物・属性・行動・性格・心理など


となりますが、もう少し具体的にするため、仮の研究テーマとして「音楽」を題材に、

3間別の切り口とテーマ設定の事例を見ていきましょう。


①時間軸の切り口=時間を切り口に音楽と時代の関係性を論じる

【例】時間知覚作用に音楽が及ぼす影響力(~の研究)
【例】時間の効率化をはかるために音楽はいかに活用されてきたか(~の研究)
【例】音楽家はいかにして時代の空気と共感点を察知してきたか(~の研究)
【例】音楽の力がいかに時代を変革させてきたか(~の研究)


●時間カテゴリーの要素

・長い・短い・早い・遅い・古い・新しい
・歴史⇒宇宙史、地球史、生命史、人間史、文化史、戦争史、宗教史、政治史、技術史、科学史…
・1日⇒朝・昼・夕・夜・深夜・早朝の各時間帯
・1週間⇒日曜から月曜、平日と休日
・1年⇒四季や年中行事(正月・バレンタイン・土用の丑など)
・生涯⇒乳幼児期~青年期~中年期~晩年期、入学・卒業・入社・退職・金婚・還暦



②空間軸の切り口=空間を切り口に音楽環境と音楽活用のあり方を論じる

【例】音楽は空間認識にいかなる影響を与えられるか(~の研究)
【例】場と空間における音楽の効力とは(~の研究)
【例】音楽を魅力的・感動的に伝える空間・環境はどこか(~の研究)
【例】音楽は環境浄化にいかなる効力を発揮できるか (~の研究)


●空間カテゴリーの要素

・広い・狭い・解放的・閉鎖的・局所的
・家庭 ・職場 ・学校 ・駅 ・移動空間 ・銀行 ・商業施設 ・公共施設 ・工事現場 ・医療施設
・介護施設 ・交流の場 
・癒しの場 ・憩いの場 ・エキサイティングな場 ・祈りの場 ・神聖な場 ・アートな場 
・祝いの席 ・非日常的な場 ・懐かしい場 ・あこがれの場 ・緊張の場 ・安らぎの場 ・感動の場
・宇宙空間 ・海中 ・空中 ・高所 ・閉所 ・真空など特殊な環境 ・極寒地など極地 ・紛争地



③人間軸の切り口=人間の行動を切り口に音楽の効能を論じる

【例】音楽は人の行動にどれほどの影響を与えうるか(~の研究)
【例】幼児教育において音楽の力はいかに活用されてきたか(~の研究)
【例】音楽の価値と用途を塗り替えたアニメ作家とボーカロイド(~の研究)
【例】アスリートは音楽の効用をいかに取り入れ、成果につなげてきたか(~の研究)

●人間カテゴリーの要素

・性別 ・血液型 ・年齢層 ・所得層 ・人種 ・信教 ・国民性 
・職種(会社員・経営者・漫画家・小説家・アスリート・アーティスト・研究者・医師・介護士・僧侶)
・趣味・価値観(愛好家・ファン・サポーター・信者)
・子供 ・妊婦 ・高齢者 ・身障者 ・患者 ・LGBT者 ・独居者 ・失業者 ・偉人 ・聖人
・人口 ・進化と退化 ・寿命 ・本能と理性



以上、「音楽」を題材に、研究テーマ事例を列挙してみました。

「音楽」に代わるあなたにとっての「題材」を、3間の各カテゴリーの切り口に照らし、斬新な卒論テーマを導き出してください♪





2016年5月27日金曜日

【05】斬新な切り口の卒論テーマどう探す?#01

よく使われる「切り口」という言葉。

なんとなく意味はわかっても、実際に「斬新な切り口のテーマを見つけよう!」となると途方にくれてしまいませんか?

広い世の中で斬新な切り口をどう探せばいいのでしょうか。

大海原を漠然と眺めていてもらちがあかないときは目星を付けてみましょう。

アサリを探すなら砂場、サザエなら岩場、シジミなら河口といったふうに。

というわけでここからは、卒論テーマの目星の付け方、「切り口を探す6つの方法」を紹介して行きます。


<1>核なる言葉から枝分かれするキーワードのツリーを作ってみよう!(ロジックツリー思考)

一本の樹の幹から大小の枝が伸び、葉、花、実がつくように、

「核(コア)なる言葉」を幹として、「関連する言葉」を枝葉のように派生させていく言葉のなる樹」

それをロジックツリー(もしくはマインドマップ)といいます。

このロジックツリーを用いれば目星や道筋が付けやすくなり、切り口が浮かび上がってきます。



では実際に事例シミュレーションしてみましょう。

とりあえず核なる言葉を「猫」とします。

それをツリーの幹として⇒「猫の性格」、「猫の健康」、「猫好きな人」、「猫関連ビジネス」など、いくつか大きな枝を付ける。

続いて「猫の健康」の大枝から⇒「猫の予防医療」、「猫のメタボ対策」などの中くらいの枝に分ける。

さらに中枝の「猫のメタボ対策」を⇒「猫の遊具」、「猫のエサ」など小枝に分ける。

「猫のエサ」をさらに⇒「キャットフードの選び方」、「キャットフードの与え方」、「キャットフードの作り方」などの葉っぱに分け、さらに…

…と連想ゲームように言葉をつなげて行くと、どこかに「切り口」が現われてくるはずです。


これだ!と思える切り口」が見つかったら次は最後の仕上げ。

「どの切り口から何を論じるのかを明らかにします。これが論文のテーマ(タイトル)になります。


例えば―、

「猫のメタボ対策」という切り口を選び、そこから、

(A)「人間の生活習慣病対策」を論じるのか、

(B)「猫のフィットネスクラブ」事業の可能性を論じるのか、

(C)「こどもの躾と教育論」を展開するのか、

同じ「猫のメタボ対策」という切り口でも、論者の立場や研究領域により多様な方向性があります。


卒論では「猫とは何か」みたいな漠然としたテーマは領域が広すぎ収拾がつかなくなります。

また、大海原をただ漠然と眺めていても、斬新なテーマは発見できません。

ロジックツリーはそれらを解決する思考ツールです



まずは、思いつく限りのキーワードを書き並べたツリー描きましょう。

そのツリーを見渡し、論文の体系や方向性を見極め、目星、道筋を付けましょう。

このプロセスを踏めば、斬新な切り口が見つかり、秀逸なテーマがたてられるはずです。


2016年5月24日火曜日

【04】論文タイトルあるあるパターンを使おう!

テーマ設定のコツの一つに、
言葉と言葉を掛け合わせてみる―

という方法があります。

図式にすると、

【Aの言葉群】×【Bの言葉群】=【テーマ(フレーズ)設定】

となります。

先ほどの「選挙」を題材にするなら、【Aの言葉群】は次のようなものになります。

▼Aの言葉群

「選挙制度」、「選挙方式」、「選挙活動」、「選挙権」、「選挙資金」、「選挙規約」とか、

「18歳の投票(参政)権」、「アイドルグループの総選挙」、「外国人の参政(投票)権」


など、「選挙」にまつわる言葉やフレーズがAの言葉群です。



そしてもう一方の【Bの言葉群】は、論文タイトルなどによく見られる次のような言葉たち。

いわゆる「論文タイトルあるある」パターンの言葉群です。

▼Bの言葉群

◆~問題 ◆~課題 ◆~説 ◆~視点 ◆~論点 ◆~論拠 ◆~改善・改良・改正・改革・革新 
◆~社会 ◆~時代 ◆~環境 ◆~世界 ◆~状態・状況 ◆~差(格差・温度差・男女差…)
◆~傾向 ◆~化(温暖化) ◆~性(関係性・相関性・有用性・類似性・可能性・普遍性・優位性…)
◆~効果(波及効果・相乗効果…) ◆~影響 ◆~像(リーダー像・理想像・実像・虚像…) 
◆~変容 ◆~進化 ◆~劣化 ◆~変更 ◆~移行 ◆~転換 ◆~推移 ◆~展開
◆~下降 ◆~上昇 ◆~増大 ◆~拡大 ◆~減少 ◆~枯渇 ◆~助長 ◆~是正 ◆~抑制
◆~使命 ◆~役割 ◆~在り方 ◆~展望 ◆~期待 ◆~予測・予想 ◆~再現 ◆~応用
◆~観(価値観・死生観・人生観・社会観・世界観…) ◆~感・感覚(満足感・浮遊感・無力感…)
◆~検証 ◆~考察 ◆~歴史 ◆~法則 ◆~方式 ◆~公式 ◆~様式 ◆~制(制度)
◆~ジレンマ ◆~リスク ◆~メソッド ◆~イノベーション ◆~メカニズム ◆~モデル 
◆~ステージ ◆~ステップ ◆~ソリューション ◆~バイアス ◆~ミッション

※Bの言葉をより多く抽出する方法としては、ある一つの言葉が浮かんだら、その類語・同義語を調べてみよう。


では、A群とB群の言葉を掛け合わせたらどんなテーマ・フレーズができるでしょうか?

実際にやってみましょう↓

「選挙方式」×「劣化」ならば、

⇒「選挙方式の劣化」あるいは

⇒「劣化する選挙方式といったフレーズができます。



さらに、選挙方式の劣化」×「社会」とすれば、

⇒「高齢社会における選挙方式の劣化

といったフレーズが浮かびあがってきます。


これはまだ未完成なタイトルですが、言葉と言葉が掛け合わさるたびに

テーマが徐々に絞り込まれ、明確になり、タイトルに近づいていく感じ、わかりますか?。


ちなみに、高齢社会における選挙方式の劣化というフレーズからは次のような論点を導き出すことができます。

>選挙権を持つ人は、圧倒的に高齢者が多いという今の日本の状況。

>それは世代間格差を生じ、必ずしも多数決の選挙が公平とはいえなくなった。

>よって社会構造の変化に伴い劣化した今の選挙方式を見直さなければならない。

というような論点が立つので、次は「何を目標に・参考に」「どうするべきか」へと論を進める。

例えば―、
>他国の制度はどうか、過去の制度はどうか

>ローマ法王選出のコンクラーベを参考にできないか

>アイドルグループの総選挙をお手本にできないか

といった「問いのフレーズ」をたて、さらに掛け合わせていけばタイトルは完成に近づきます。

↓↓↓↓↓

高齢社会における選挙方式の劣化~世代間格差を是正するアイドル総選挙モデルの応用~

といったふうに。



論文テーマに沿ってピックアップしたキーワードA群に、B群の言葉を掛け合わせ、フレーズ化し、

さらにそれを別の言葉やフレーズと掛け合わせて行く。これがテーマ設定のプロセスです。

言葉やフレーズを掛け合わせる試みは、私たちに思わぬインスピレーションをもたらしてくれます。

言葉の掛け合わせで、斬新な切り口のテーマ設定、秀逸なタイトルが生まれる可能性はぐんと高まります。




2016年5月23日月曜日

【03】ジャンルや方向性でお悩みのあなたは…

なかなかテーマが決まらない、しっくり来ない、と考えあぐねているあなた!

まずは、「らく卒フォーマット」のヒント①にある6つの設問に応えるかたちで

これだっ!ていう論文テーマをひねり出してみませんか?

<1>好きなこと・興味あること・得意なこと・将来やってみたいことは?もしくはその逆は?


この設問にある『逆』というのは、当然ながら

嫌い・興味のない・苦手な・将来なるべく避けたいこと

自分に向けて発する―、

・なぜそれが嫌いなのか

・なぜそれに関心(興味)がないのか

・なぜそれが苦手なのか

・なぜ将来それを避けたいと思うのか

という問いです。

どうです?

こうして問いを並べてみると、この逆パターンのほうがテーマを見つけやすく感じませんか?


なぜなら、「好きなことは?興味あることは?得意なことは?やりたいことは?」と聞かれて

「はい、○○です!」ときっぱり答えられる人はそうそういない。

けれど、「嫌い・興味ない・苦手・避けたいことは?」なら山ほどあるのが普通です。

ゆえに逆パターンはテーマ設定に使いやすいわけです。


逆パターンには、さらなる利点があります。

考えてみれば、数学が苦手な人が「なぜ面白くないか、どうして苦手になったか」を論じるほうが

得意な人が論じるよりも、ある意味説得力がありますし、共感を得やすい。

それに何より、研究の観点がユニークなものになりやすいという利点です。


例えば、あなたが「選挙に関心がない」としたら、なぜないのか、なくっちゃダメなのか、

どうしたら関心を持てるのか、何があれば投票に行こうと思うか。

そんなふうに「関心のない人ならでは目線」でもってあれこれ問いをたて、

その中のどれかにスポットを当てれば、斬新なテーマが浮き上がってきそうです。


さらに「投票」に行かなくても、

政策に関する自分の意見やアイデアを「投稿」するような仕組みはどうなの?とか、

AKBの総選挙のやり方を入れてもいいんじゃない、とか、

「ならでは目線」でどんどん問いや発想を広げていけば、テーマはもちろん、

目次構成や内容もあれこれ浮かんできそうです。


「好きなこと、興味あること、得意なこと」もいいのですが、

敢えて「嫌い・興味ない・苦手なこと」をテーマにして研究してみる。

そういうスタンスもあっていいわけですし、

むしろ、その方が切り口が新鮮で、面白い論文になりやすいと思います。


以下の設問にも、それぞれ逆パターンを当てはめて検討してみましょう!

<2>憧れている、尊敬している、共感している、人・モノ・コト・場は?


<3>それっておかしくねっ?て感じたこと。身近な疑問・違和感・矛盾・不思議に思うことは?


<4>あり過ぎ・多過ぎ、あるいは、無さ過ぎ・少な過ぎ、と感じる物事は?


<5>自分にとって世の人にとっての困りごと、悩みごと、迷いごと、ジレンマは?


<6>あなたが幸せにしたい人はどんな人?面白くしたい物事はなに?












2016年5月15日日曜日

【02】壮大なテーマには落とし穴がある!?

「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」のステップ①は、

『テーマ設定』です。

テーマとは、

「何を研究し何を明らかにした(い)のか」

「何のために何を研究したのか」

という研究論文の明確な目的です。

そしてテーマタイトルは、その研究対象を「どのような観点・切り口から考察」し、

「どんなアプローチを試みたか」を表明するワンフレーズ。

それがタイトルの基本です。


この『テーマ設定』で最も気を付けたいことの一つは、

壮大なテーマには落とし穴があるってこと。

壮大といえば聞こえはいいけれど、それは漠然としていることに他なりません。

漠然と領域が広いほど、調べるにせよ書くにせよ収拾がつかなくなりがちです。


例えば、

「人間とは何か」という漠然としたテーマと、

「人間のアイドル願望はどこから生じるのか」という絞り込んだテーマを比べてください。

どちらが研究しやすいでしょうか?

どちらが切り口としてインパクトがあるでしょうか?

どちらがまとめやすいでしょうか?わかりますよね。


テーマは広ければどうしても内容は浅くなる。

したがって薄っぺらでインパクトのない論文、ありきたりな文献の寄せ集めになりがちです。

時間かかったわりに、つまらない論文にしないためには、

徹底的にテーマを絞り込み、斬新で個性的な切り口を見つける。

それができれば、時間もかからず、充実した内容の、インパクトある論文になります。


では具体的には、テーマを絞り込み、斬新な切り口を見つけるにはどうしたらいいのか。

本著にある数種類の「パターン」を使うと見つけやすくなります。

その一つが「アプローチ別」によるテーマの絞り込み法。

例えば、

「犯罪防止」という大きな漠然としたテーマがまず浮かんだとします。

そうしたら、犯罪を防ぐにはどんなアプローチの仕方がある?と考えをめぐらしてみます。

いろいろ考えられるでしょうが、次のような観点が出てくるのでは―。

①取り締まり強化による…>警察や自警団の活動を拡大・充実させる

②環境浄化・整備による>殺伐とした犯罪の温床をクリーンアップする

③ビッグデータ活用による>シカゴの殺人予報地図のようにITを駆使する

④地域コミュニティ育成による>地域の交流を盛んにし、地域を見守る目、見回る目を育てる

このように「アプローチ別」というパターンに当てはめてみるだけでも

切り口、観点がいくつか見えてくるはずです。

詳しくは、また後述しますが、

その前に、「漠然としたテーマさえも決めかねている」という人もいるでしょう。

次の章「ジャンルや方向性でお悩みのあなたは…」で、

そのヒントをつかんでください。

【01】ある学生の卒論3つの悩み

ズルズル過ぎていく月日―。

なかなか手が付けられない、気が進まない。

めざすゴールは霧の中…。


卒論に限らず、誰もがそんなモヤモヤ感&ヤキモキ感を抱いた経験はあるのでは?

もちろんかくいう、企画書やコラム、テキストなど物書き・編集を稼業にする筆者もそう。

いわんや学生さんをや―

というわけで作ってみたのが「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」です。




過去の卒論指導やプレゼン授業の経験から「卒論の壁」が幾つかわかりました。

期限も迫った晩秋のある日、

「先生、もーダメかもー」と弱音を吐きつつ、ある男子学生がやってきました。

諦めかけていた彼は、次のような悩みをうちあけました。


【お悩み①】Webで調べものや作業しているとつい他ごとに走ってしまう

【お悩み②】何をテーマにどうまとめたらいいのか見当がつかない

【お悩み③】長文なんて書けない

というもの。


【お悩み①】は、情報の迷宮に入り込み、惑わされ、化かされ、誘惑につられ、つい脱線してしまう。

ならば対策を2つ。

<A>家がダメなら、カフェとか図書館を利用する。まわりの眼でもって誘惑を遮る、という対処法。

そしてもう一つ大事なのが、

<B>ネットという迷宮には必ず“羅針盤”(方位磁石)を持って入るようにする。

つまり、調べ物には際限がなく、情報の海ではとかく流されやすい。

だから卒論の『プロット(構成)』や『課題・問い』の設定をまずは先行させる。

そうした『プロット(構成)』や『課題・問い』の中から一つか二つを選び、

それを“羅針盤”として、フラフラ流されないようにする。目移りを防ぐというもの。

詳しくは後述しますが、

そんなことを含め、3つのステップとそのコツをいくつかアドバイスし、話し合い、

「こうすれば君にできないわけがない」と励ましました。


それから3か月後、諦めかけていた彼は、なんと!ビジネスコース学生の中で最優秀に選ばれました。

ちなみに私は指導だけ、審査や発表会には立ち会っていません。

彼からお礼のメールが届き、初めてそれを知りました。


その3つのステップが―、

STEP(1)テーマ(命題)設定

STEP(2)クエスチョン(問い・課題)設定

STEP(3)シナリオ(プロット)設定

です。

この3つを順にではなく、できるところから手を付けていくのが最大のコツ。



この3つのステップをこなしていけば、論文の輪郭ができあがる。

またそのためのヒントワードや設問、タイトル例などをA4シート2枚にまとめたのが

「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」です。

当ブログではそれを公開し、順次解説していこうと思います。


PS:
このたびの熊本地震で大学や学生さんも直接的、間接的な被害をうけ、
学業にも支障が出ているようです。
いまは卒論どころじゃないという方もいるのかもしれません。

でももし、震災の影響や諸事情で、「卒論に困っている」という学生さんには、
個別の相談にものり、力になれればと思っています(もちろん無料で)ので、
気軽に問い合わせくださいね♪


tacky.meigei@gmail.com
滝沢 彰