2016年5月23日月曜日

【03】ジャンルや方向性でお悩みのあなたは…

なかなかテーマが決まらない、しっくり来ない、と考えあぐねているあなた!

まずは、「らく卒フォーマット」のヒント①にある6つの設問に応えるかたちで

これだっ!ていう論文テーマをひねり出してみませんか?

<1>好きなこと・興味あること・得意なこと・将来やってみたいことは?もしくはその逆は?


この設問にある『逆』というのは、当然ながら

嫌い・興味のない・苦手な・将来なるべく避けたいこと。

自分に向けて発する―、

・なぜそれが嫌いなのか

・なぜそれに関心(興味)がないのか

・なぜそれが苦手なのか

・なぜ将来それを避けたいと思うのか

という問いです。

どうです?

こうして問いを並べてみると、この逆パターンのほうがテーマを見つけやすく感じませんか?


なぜなら、「好きなことは?興味あることは?得意なことは?やりたいことは?」と聞かれて

「はい、○○です!」ときっぱり答えられる人はそうそういない。

けれど、「嫌い・興味ない・苦手・避けたいことは?」なら山ほどあるのが普通です。

ゆえに逆パターンはテーマ設定に使いやすいわけです。


逆パターンには、さらなる利点があります。

考えてみれば、数学が苦手な人が「なぜ面白くないか、どうして苦手になったか」を論じるほうが

得意な人が論じるよりも、ある意味説得力がありますし、共感を得やすい。

それに何より、研究の観点がユニークなものになりやすいという利点です。


例えば、あなたが「選挙に関心がない」としたら、なぜないのか、なくっちゃダメなのか、

どうしたら関心を持てるのか、何があれば投票に行こうと思うか。

そんなふうに「関心のない人ならでは目線」でもってあれこれ問いをたて、

その中のどれかにスポットを当てれば、斬新なテーマが浮き上がってきそうです。


さらに「投票」に行かなくても、

政策に関する自分の意見やアイデアを「投稿」するような仕組みはどうなの?とか、

AKBの総選挙のやり方を入れてもいいんじゃない、とか、

「ならでは目線」でどんどん問いや発想を広げていけば、テーマはもちろん、

目次構成や内容もあれこれ浮かんできそうです。


「好きなこと、興味あること、得意なこと」もいいのですが、

敢えて「嫌い・興味ない・苦手なこと」をテーマにして研究してみる。

そういうスタンスもあっていいわけですし、

むしろ、その方が切り口が新鮮で、面白い論文になりやすいと思います。


以下の設問にも、それぞれ逆パターンを当てはめて検討してみましょう!

<2>憧れている、尊敬している、共感している、人・モノ・コト・場は?


<3>それっておかしくねっ?て感じたこと。身近な疑問・違和感・矛盾・不思議に思うことは?


<4>あり過ぎ・多過ぎ、あるいは、無さ過ぎ・少な過ぎ、と感じる物事は?


<5>自分にとって世の人にとっての困りごと、悩みごと、迷いごと、ジレンマは?


<6>あなたが幸せにしたい人はどんな人?面白くしたい物事はなに?












2016年5月15日日曜日

【02】壮大なテーマには落とし穴がある!?

「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」のステップ①は、

『テーマ設定』です。

テーマとは、

「何を研究し何を明らかにした(い)のか」

「何のために何を研究したのか」

という研究論文の明確な目的です。

そしてテーマタイトルは、その研究対象を「どのような観点・切り口から考察」し、

「どんなアプローチを試みたか」を表明するワンフレーズ。

それがタイトルの基本です。


この『テーマ設定』で最も気を付けたいことの一つは、

壮大なテーマには落とし穴があるってこと。

壮大といえば聞こえはいいけれど、それは漠然としていることに他なりません。

漠然と領域が広いほど、調べるにせよ書くにせよ収拾がつかなくなりがちです。


例えば、

「人間とは何か」という漠然としたテーマと、

「人間のアイドル願望はどこから生じるのか」という絞り込んだテーマを比べてください。

どちらが研究しやすいでしょうか?

どちらが切り口としてインパクトがあるでしょうか?

どちらがまとめやすいでしょうか?わかりますよね。


テーマは広ければどうしても内容は浅くなる。

したがって薄っぺらでインパクトのない論文、ありきたりな文献の寄せ集めになりがちです。

時間かかったわりに、つまらない論文にしないためには、

徹底的にテーマを絞り込み、斬新で個性的な切り口を見つける。

それができれば、時間もかからず、充実した内容の、インパクトある論文になります。


では具体的には、テーマを絞り込み、斬新な切り口を見つけるにはどうしたらいいのか。

本著にある数種類の「パターン」を使うと見つけやすくなります。

その一つが「アプローチ別」によるテーマの絞り込み法。

例えば、

「犯罪防止」という大きな漠然としたテーマがまず浮かんだとします。

そうしたら、犯罪を防ぐにはどんなアプローチの仕方がある?と考えをめぐらしてみます。

いろいろ考えられるでしょうが、次のような観点が出てくるのでは―。

①取り締まり強化による…>警察や自警団の活動を拡大・充実させる

②環境浄化・整備による…>殺伐とした犯罪の温床をクリーンアップする

③ビッグデータ活用による…>シカゴの殺人予報地図のようにITを駆使する

④地域コミュニティ育成による…>地域の交流を盛んにし、地域を見守る目、見回る目を育てる

このように「アプローチ別」というパターンに当てはめてみるだけでも

切り口、観点がいくつか見えてくるはずです。

詳しくは、また後述しますが、

その前に、「漠然としたテーマさえも決めかねている」という人もいるでしょう。

次の章「ジャンルや方向性でお悩みのあなたは…」で、

そのヒントをつかんでください。

【01】ある学生の卒論3つの悩み

ズルズル過ぎていく月日―。

なかなか手が付けられない、気が進まない。

めざすゴールは霧の中…。


卒論に限らず、誰もがそんなモヤモヤ感&ヤキモキ感を抱いた経験はあるのでは?

もちろんかくいう、企画書やコラム、テキストなど物書き・編集を稼業にする筆者もそう。

いわんや学生さんをや―

というわけで作ってみたのが「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」です。




過去の卒論指導やプレゼン授業の経験から「卒論の壁」が幾つかわかりました。

期限も迫った晩秋のある日、

「先生、もーダメかもー」と弱音を吐きつつ、ある男子学生がやってきました。

諦めかけていた彼は、次のような悩みをうちあけました。


【お悩み①】Webで調べものや作業しているとつい他ごとに走ってしまう

【お悩み②】何をテーマにどうまとめたらいいのか見当がつかない

【お悩み③】長文なんて書けない

というもの。


【お悩み①】は、情報の迷宮に入り込み、惑わされ、化かされ、誘惑につられ、つい脱線してしまう。

ならば対策を2つ。

<A>家がダメなら、カフェとか図書館を利用する。まわりの眼でもって誘惑を遮る、という対処法。

そしてもう一つ大事なのが、

<B>ネットという迷宮には必ず“羅針盤”(方位磁石)を持って入るようにする。

つまり、調べ物には際限がなく、情報の海ではとかく流されやすい。

だから卒論の『プロット(構成)』や『課題・問い』の設定をまずは先行させる。

そうした『プロット(構成)』や『課題・問い』の中から一つか二つを選び、

それを“羅針盤”として、フラフラ流されないようにする。目移りを防ぐというもの。

詳しくは後述しますが、

そんなことを含め、3つのステップとそのコツをいくつかアドバイスし、話し合い、

「こうすれば君にできないわけがない」と励ましました。


それから3か月後、諦めかけていた彼は、なんと!ビジネスコース学生の中で最優秀に選ばれました。

ちなみに私は指導だけ、審査や発表会には立ち会っていません。

彼からお礼のメールが届き、初めてそれを知りました。


その3つのステップが―、

STEP(1)テーマ(命題)設定

STEP(2)クエスチョン(問い・課題)設定

STEP(3)シナリオ(プロット)設定

です。

この3つを順にではなく、できるところから手を付けていくのが最大のコツ。



この3つのステップをこなしていけば、論文の輪郭ができあがる。

またそのためのヒントワードや設問、タイトル例などをA4シート2枚にまとめたのが

「らくらく卒論3ステップ・フォーマット」です。

当ブログではそれを公開し、順次解説していこうと思います。


PS:
このたびの熊本地震で大学や学生さんも直接的、間接的な被害をうけ、
学業にも支障が出ているようです。
いまは卒論どころじゃないという方もいるのかもしれません。

でももし、震災の影響や諸事情で、「卒論に困っている」という学生さんには、
個別の相談にものり、力になれればと思っています(もちろん無料で)ので、
気軽に問い合わせくださいね♪


tacky.meigei@gmail.com
滝沢 彰